【記事タイトル】
Food choice leaves some lemurs more vulnerable to loss of forest habitat
食物の選択によって、森林破壊に対し数種のキツネザルはより大きな危険にさらされる
【引用元】
（英文は引用したものです。訳文、単語の意味については当ブログで補いました。引用元は上記リンクです。ぜひ続きを読んでみてください）
【記事冒頭】
Imagine the plight of a lactose-intolerant person whose neighborhood grocery store started selling only dairy products. This is how Lydia Greene, an ecologist at Duke University in the U.S., describes the predicament of the sifakas, a genus of lemur (Propithecus) that she studies.
In a paper published recently in the journal Biology Letters, Greene and colleagues shine a light on what determines their odds of survival.
Part of the answer lies in their guts. Lemurs like sifakas whose diets and gut microbes are customized to their habitats are at greater risk as forest cover shrinks, the study found. “Animals that are constrained to particular dietary items, to particular geographic regions, or particular habitats are likely more susceptible to extinction, compared to animals with more flexible strategies and wide geographic distributions,” Greene said.
乳糖不耐症の人の近所の食料品店が、乳製品しか扱わなくなった時の窮状を想像してみよう。これが、米国デューク大学の生態学者、Lydia Greeneによるシファカの窮状についての説明だ。彼女はキツネザルの一種であるシファカ属を研究している。
Biology Lettersにて出された最近の論文では、Greeneと同僚の研究者が、シファカの生き残りの確率が何によって決定されるかを論じている。
その答えの一部は、シファカの腸にある。シファカのようなキツネザルの食餌や腸内の細菌は、生息地に適応したもので、森林被覆が減退すれば彼らは危険にされされることが研究によって見出されている。「特定の食物や、地理的な地域、特定の生息地に生態が限られている動物は、柔軟な戦略があり広い地域に分布する動物に比べ、絶滅の可能性がより高くなる」とGreeneは説明した。
【単語リスト】
lemur キツネザル（総称）
plight 苦境、窮状
lactose ラクトース、乳糖
intolerant 耐えられない
lactose-intolerant 乳糖不耐症（乳糖（ラクトース）の消化酵素のラクターゼが消化できないことで、消化器に生じる諸症状）
dairy 酪農、搾乳場、乳製品
predicament 苦境、窮地
genus 種類、部類、類、（生物分類の）属
Propithecus プロプテカス属（シファカ属）
paper 論文、レポート
shine a light on 光を当てる
gut 消化管、腸、胃
diet 日常の飲食物、食餌、食物
microbe 微生物、細菌
forest cover 森林被覆
constraine （動詞）強いる、無理にさせる
susceptible 許す、できる、可能な
【訳注】
sifaka シファカ キツネザルの一種。下記サイトには、「シファカ属は9種が確認されているが、いずれもIUCNのレッドリストでは絶滅危惧種あるいは近絶滅種に分類されている」と記載あります。
Biology Letters Royal Societyの出す生物学の論文誌。この記事で取り上げられている論文も貼り付けておきます↓
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsbl.2019.0028
